97人の吃音当事者の体験談集『きつねびより』レポート
皆さん、ドーモです🖐
30年間明るくどもり続ける吃音研修講師の阿部です。
今日は超話題の吃音本、『きつねびより』についてご紹介します✨
97人の吃音への想いが詰まった体験集
この『きつねびより』は、クラウドファンディングを通じて電子メモを作成し、配布されたことで有名なきつねっとファクトリー【https://r.goope.jp/kitsunetto】さんが新たに作られた吃音本です。
⬇️電子メモに関する記事はこちらから
abe-kenshu.hatenablog.com
SNSを通じてあらゆる世代の吃音当事者から吃音に対する想いや体験談を募集し、1冊の本に仕上げています。
これ、完全自費出版ですよ!
しかもお一人で全ての行程をこなされている。。。頭が上がらないですよね!!
『きつねびより』に体験談を投稿したのは97人☝️
20代から70代まで全世代網羅されています。(作成者がSNSでここを意識して発信されていた所がとても印象的です。)
なので自分と同じ世代の方がどういう体験をしてきたのかを知ることが出来ますし、自分より若い世代や上の世代の方々がどのように吃音と向き合って来たのかなど、様々な観点から読める構成になっています。
未成年で今吃音に悩んでいる方は、先輩方がどのようにして吃音と向き合い、今はどのような想いを持って生きているのかを感じていただき、自分はどう生きていきたいのかを考えるきっかけにも出来るのではないでしょうか☺️
小さい声で言いますが、私も書いています。
生々しくリアルな体験談
さて、内容について読んだ感想を紹介しましょう!
一言で言うと、リアル。
体験談を書いたのはほとんどが作家でない方。つまり文章としてはプロではないんですよね。
だからこそとても直接的で生々しいリアルな体験談がこれでもかと凝縮されているわけです。
97人が一様に同じ意見ではなく、吃音とうまく付き合えるようになった方もいれば苦悩しながら必死に前に進もうとされている方もいる。
この辺りも本当にリアルです。
このリアルさは近藤さんの『吃音』以来かもしれません💦
⬇️近藤さん著『吃音』についてはこちらから
abe-kenshu.hatenablog.com
ページをめくるたびに胸がギュッと締め付けられる想いになります。
だからこそ吃音を知らない方に是非読んで欲しいと思っています!
リアルな吃音を知ってもらう時代に
昨年発売された『吃音』、そして今年発売の『きつねびより』。
この2冊に共通するのは吃音のリアルさに拘っている点。
読んで胸が苦しくなる。
こんなに吃音って苦しいものなんだ。
そうなんですよね。
吃音は外からみるとちょっと言葉が詰まりやすい人かもしれません。
しかし吃音を持つ我々にとっては、言いたいことが言えずずっとモヤモヤして生き続けているのです。
でもそれを人に正確に伝えるには言葉のハードルが高すぎる。。。
そんなジレンマを解消し、当事者と非当事者の橋渡しをしてくれるのがこのような本たちではないでしょうか。
いよいよリアルな吃音を知ってもらえる時代になりました。
私たちの苦悩が報われる時代がすぐそこまで来ていると信じたい👏
沢山の方が『きつねびより』を読み、リアルな吃音に触れていただけることを願っています😌